S.T.A.L.K.E.R.: Shadow of Chernobyl

1986年に爆発を起こしたチェルノブイリ原子力発電所。この跡地で2006年に再び謎の大爆発が起きる。
この爆発の影響により30k㎡に及ぶ広い範囲が核汚染の被害にあう。
時は経ち2012年。
汚染された跡地一帯は、突然変異によるモンスター達が生息する「ゾーン」と呼ばれる危険地帯と化した。そんなゾーン周辺には生活するためのビジネスが成り立ちはじめる。危険な依頼を請け負いその見返りに多額の報酬を受け取り生計をたてていく「ストーカー」と呼ばれる荒くれ者達がゾーン周辺で暮らし始めていた。
プレイヤーはゾーン内に入ったばかりのストーカーとなって幾多のクエストをこなしながら、大爆発を起こした本当の謎を解き明かしていく!


開発期間6年の大作。
発売の延期に次ぐ延期で、ゲーマー達を焦らし続けたこの作品。
悪の根源は、このゲームが達成しようとした風呂敷の大きさです。
このゲームが発表当初から最大の売りとしていたのは、
「A-Life」というライフシステムです。
要するに 生態系シミュレーションシステムで、
公式サイト曰く、
ゾーン内のキャラクターやイベントはライフシミュレーションシステム「A-Life」によって全てコントロールされる。1000人以上ものストーカー達はそれぞれ戦闘を繰り返し、時には休息をとり、食事をし、クエストを遂行している。また、モンスター達も独自の生活を営んでいる。
プレイヤーが介在しなくてもイベントは進んでいき、プレイするたびに新たな展開があり、新たなトラブルに巻き込まれる。つまり2度同じ場面はありえないのだ!
とのことです。



人々は思い思いに生活し、旅し、モンスターと遭遇して闘い、肉を剥ぎ取る。
要するに、『Oblivion』と同じで、一種のMMOゲームをAIによって実現しようとしたものなのです。
人物や動物それぞれが独自に活動し、
プレイヤーの知らないところで勝手に殺し合いなんかしているという箱庭空間
を夢見たものです。
その中で、プレイヤーは、自由に生活し、行動することが出来ます。


動物も、各々の暮らしをしている。
お腹が空けば、人間や他種の動物を襲って、腹ごしらえする。
ライフシステムを実感した例。
・殺害ターゲットが他の戦闘で死んでしまい、自動的にクエストが達成された!
・2つの組織の戦闘は、どちらが勝つのか決まっていない!
・時間を置いてから来ると、そこを拠点とするグループが変わっていた!
・組織のリーダーが死んでも、代わりに新たなリーダーが出現していた!
・以前出会ったNPCと、別のエリアで再会した!
・組織の拠点が、動物の襲撃で全滅した!
・動物が人の死体を食べていた!
対立した組織同士の戦闘、大量の動物対一人の旅人などの戦闘を見かけ、
なるほど、世界が動いているという感覚も、時たま感じられたものの……


マシンの処理パワーが足りない、
プレーヤーにストーリーを追わせる上で自由すぎると都合が悪い、
などの理由から、実はこのライフシステムは、開発段階で大幅に縮小されてしまっています。
長いこと延期してまで作った割には、少し小さなスケールになってしまった感じです。
なんというか、AIが消極的なのです。
ずっと同じところに位置している人がいたり、
自分から敵地を攻撃しに行くことなど、ほとんどありません。
組織ごとに、それぞれ保守的に自分の境界内で暮らしていることがほとんどです。
何より一番残念なのは、サブクエストのしょぼさです。
『Oblivion』の成功の一つの理由は、サブクエストの豊富さと面白さでしょう。
あちこちにサブクエストの引き金があり、一つ一つがメインストーリーであるかのように面白い。
内容も単純なものではなく、状況が動くにつれて二転三転する依頼が面白い。
反面、このゲームでは、サブクエストは単なる作業という印象が強いのです。
あいつを殺せ、あれを取って来い、ああしろ、こうしろ、
やらされている感じしかありません。
その割に報酬も大したことがない上に、大抵お金で面白みもなく、
正直、サブクエストに手をつける必要性を感じません。
手をつける必要があるのか、と考えてしまう時点で、もう魅力がないでしょう。
このゲームは、意外と別のところに面白みを見つけられました。
MMORPGのような、倒した死体から武器やアイテムを取り、少しずつ強くなっていくところです。

MMORPGのような、インベントリ画面。
武器をパーツでアップグレードしていくのも楽しみ。
バランスの良いも重量制限もあるので、取捨選択の楽しみもまた、たまらない。
まさに、その世界で自給自足のサバイバルをしているという気分に没入できる。
そう、このゲームでたまらないのは、サバイバル感なのです。
手持ちの銃弾が着実に減っていく中、苦労してようやく敵兵士を一人倒し、
隠れながら死体に近づいて弾薬や薬壜を拝借、次の敵へと立ち向かう。
動物が人を襲っているのを木陰で見つめ、
死体の肉を食い飽きて動物が立ち去ったのを見計らって、死体に接近、
武器やアイテムを調達する。
この、無人島でのサバイバルのような、自給自足の暮らしがたまらない。


こういった、サバイバルの楽しみを深めているのが、やけにリアルな戦闘だと思います。
現実に忠実な武器の威力、物理計算された発射時の反動や弾道で、戦闘は意外とシビア。
オープンなフィールドでの戦闘がほとんどなので、スタイルとしては、
双眼鏡と狙撃銃を中心に戦っていく感じです。
意外と接近戦では厳しいので、遠くから倒していき、厳しくなったら逃げる勢いです。
AIもなかなか賢く、『Far Cry』や『FEAR』のに勝るとも劣らない出来です。
回避行動や状況判断が、比較的しっかりしています。
ですから、なおさら、大きなフィールドでの戦闘に、緊張感が走ります。
遠くから一人ずつ狙撃して倒す、あの快感!
世界観も大したもので、
放棄された工場跡や荒廃した街を歩いているだけで、寂寥感がこみ上げてくる。
暗闇の奥で何かが蠢く地下施設は、心理的にかなり恐い。
晴天と雷雨など、天気の移り変わりも、綺麗。
ハイキング気分で、歩き回ってみましょう。

こうした独特の世界観と相まって、
プレイヤーは、戦闘やサバイバルに、じっとりと没入できるでしょう。
どことなく、映画『アイ・アム・レジェンド』の世界をサバイバルしているような気分になります。
ていうか、かなり似てます。
このゲームを参考にしたんじゃないのかってくらいです。
なかなかの良作で、ハマッてしまう人は、とことん、やり込んでしまうでしょう。
面白そうだな~という人は、ポチポチと応援よろしくお願いします。



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おはようございます。
コメントありがとうございました。
もしリンクを貼っていただけるのでしたら、こちらに合わせて映画のブログがよろしいですね。
http://blog.livedoor.jp/mylibrary/
どうぞよろしくお願いいたします。
m(__)m
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今後ともよろしくお願い致します~☆
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