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クローン

クローンクローン
(2007/12/07)
ゲイリー・シニーズ、マデリーン・ストウ 他

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あらすじ
『ブレード・ランナー』『マイノリティ・リポート』『トータル・リコール』の原作者としても有名な人気SF作家、フィリップ・K・ディックの小説を『コレクター』のゲイリー・フレダーが映像化。爆弾を埋めこまれた“クローン”だと告げられた天才科学者が、自分の存在を証明するため、軍に戦いを挑み、ある場所を目指す。

偽物の身体にある爆弾は、目標である議長に接近遭遇すると起爆するらしい。

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偽物だと認定された主人公(右)は、拷問を受ける。
ここでの主人公の恐怖は、保安局の人間(左)に見せられる映像や時折挟まれる器具のカットなどから、観客にも嫌というほど伝えられる。
ハッタリなどを使って、主人公は命からがら逃げ出す。


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フィリップ・K・ディック原作の映画は、たとえB級になっても、
時代背景なんかがしっかりしていて見応えがありますね。

『スクリーマーズ』も、そこそこ良くできていましたし。

スクリーマーズスクリーマーズ
(2001/06/21)
ピーター・ウェラー、ジェニファー・ルービン 他

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『ディック傑作集〈1〉パーキー・パットの日々』 (ハヤカワ文庫SF)に、
『クローン』や『スクリーマーズ』の原作となった短編が収録されています。


この映画、逃げる男の目線がメインですが、追う側の苦悩も少し垣間見えたりして好感が持てます。

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これまでに十人の人間を、クローンと間違えて虐殺してきた男。
だが一万人を救ったことも事実だと自分に言い聞かせている。


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利害の一致から主人公と行動を共にし、やがて良き助っ人になってくれる黒人。


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物語は、追い詰める軍と主人公との追いかけっこをメインに進んでいく。
近未来を舞台にした『逃亡者』という感じで、見ていてハラハラする。

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近未来という設定ならではの小道具を用いた鬼ごっこ。


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それぞれの目的を果たすため、共に病院へ潜入する主人公と黒人。
主人公は、病院で働く奥さんを見かけますが、この時には接触する機会がありません。


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病院の検査装置を使って、自分は本物だと証明しようとする主人公。
だが追っ手の邪魔が入り、検査は途中までしか完了しない。
追跡者の男は、その根性を見て、軍の隊長に「見習え」と言う。


さてここで、原作のオチを言っちゃいます。未見の人は読まないように。





↓ ↓ ↓ ↓ ↓




主人公は自分が本物だと証明できたと思った直後に、実はやはり偽物だったことが判明する。
その爆発を、自分達の星から敵の種族が眺めるといったところで物語は終わる。
衝撃の結末です。
さあ、これを映画ではどうしているのだろうと考えながら見てました。
そのままなのか、それとも映画だから結末を綺麗に変えているのか。
原作の結末を知ってるだけに、ものすごく主人公を睨んでました。
お前、どうやねん?てな感じで。


映画はこの後、

偽物ロボットは、本物である自分を殺す前に、地球への不時着で死んだのだと主人公は考えます。
そこで朝にも聞いた山火事のニュースからロボットが乗ってきた宇宙船の不時着場所に見当をつけ、
妻を説得して、一緒にそこへ向かいます。

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妻が手引きし、追いついていた追っ手。
主人公は撃つなら撃てと喚きながら、発見した宇宙船をこじ開けようとする。
必死で止めようとする追っ手。

そして、宇宙船の扉とともに、衝撃の事実が、開かれる。












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奥さんの死体です。
追っ手が説明してくれます。
標的リストの解読に誤りがあったそうです。
主人公は囮で、議長への橋渡しに過ぎないそうです。
本当の偽物は、奥さんだったわけです。

奥さんは逃げようとしたところを、撃ち殺されます。
泣き崩れる主人公。撃たれた奥さんの死体を抱きしめますが、
殺されてる本物を抱きしめろよって思って見てたのは俺だけでしょうか。

そんな主人公を、追っ手の男は、やるせない表情で見ています。
そこへ、兵士の一人が、「ここに何か」と報告します。

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ドガ━━ΣΣ(゚Д゚;)━━ン!!



主人公も偽物でした。
この時の、追っ手の衝撃を受けた顔と吐き出す息がリアルです。

でも、この結末にする必要はあったんでしょうかね。
奥さんだっていうだけでも、結構、衝撃でしたけど。


まあ、俺はこういうのも好きなので、いいですけど。


それにしても、主人公(偽物)は、どうして爆発したんですかね?
自分(本物)の死体を発見した時に爆発するようセットされてたとか?

まあ、難しいんで考えるのやめます。


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観客の気持ちを代弁する黒人。
爆発のニュース、主人公の過去のインタビュー映像を眺め、
「知ってる人?」と聞かれ、「そう思いたい」と答える。


というわけで、なかなかの良作ではありました。
フィリップ・K・ディック原作ならでは、という近未来の空気が流れていました。
☆好物☆です。


奥さんの正体や、爆発の結末に衝撃を受けたという方は、
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テーマ : DVDレビュー - ジャンル : 映画

コメント

面白そうですね

コレ、職場にビデオがあったので観てみようかなぁと思いつつ観てなかったのですよ。観ようと思ってオチは読まなかったです(笑)

No title

意外と心に残る映画ですよ~☆
平均点くらいは満たしていると思います。
普通にドキドキできますしね♪

合い言葉です

オーラムじゃない.としたら、僕は.にせもの
原作では、"にせもの(imposter)" が爆発の合い言葉です。

爆発した理由

小説では、「この死体が本物だとすると、俺は「にせもの」」
と言う、にせもの"imposter"が、爆発の合言葉なのですが、
映画は、何か言ったか失念です。
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