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アイ・アム・レジェンド

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というわけで、話題騒然となった「地球最後の男」リメイク版、いってみましょう。
ちょっと諸事情により時間がないので、数回に分けてちょこっとずつ紹介したいと思います。
あと、旧作品二つとも比較したりしてみようと思います。

ちなみに旧作品は、
「地球最後の男」(1964)
「地球最後の男 オメガマン」(1971)
です。

原作は、ゾンビの原点映画である「ナイト・オブ・ザ・リブングデッド」に影響を与えています。
原作などでは敵は吸血鬼ですが、それがゾンビを生み出すキッカケになっているのです。
ですから、事実上、すべてのゾンビの生みの親である以上、
「バイオハザードと一緒じゃん」という批判はナンセンスなわけです。



今回は、まず、予告でも有名な、何一つ動かない街を主人公の車が滑走するシーン。

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実はこのシーン、細かい違いはあれど、二つ目の作品、「オメガマン」と似ている冒頭です。


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この似通った二つのシーンは、
一番初めの、空高くから地上の小さな車を捉えるシーンの撮影方法に大きな違いがあります。

「オメガマン」では、向こうから(つまり画面の上から)走ってくる車を、カメラは常に真ん中に捉えながら、上から下へとティルトします。

一方「アイ・アム・レジェンド」では、カメラは下から上へと動き、一点に留まってレンズの向きを変えるティルトではなく、地面と水平に動いています。
最初、画面には何も動かない街しか映りません。
やがてエンジンの轟音が聞こえ始め、主人公の車がカメラの動きに追いついてきます。そして、このままだとカメラを追い抜きそうだというところで場面が切り替わります。



どちらが良いと一概には言えません。
ただ自分としては、この撮影方法の違いが、それぞれの作品全体のトーンを表現していると感じました。


さて、今回のレビューではもう一つ、「オメガマン」との共通点を挙げておきたいと思います。

それは、マネキンです。

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主人公が寂しさを紛らわすために会話の相手としているマネキン達。
「オメガマン」には、さらに多くのマネキンが登場します。

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そしてもう一つ共通しているのは、
これらのマネキンは、それぞれ、衝撃的シーンのアイテムとして使われているということです。

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「アイ・アム・レジェンド」では、
動かないはずのマネキンが勝手に移動しており、主人公が恐怖するシーンがあります。
このシーンは確かに怖くて鳥肌ものだったし、衝撃的です。
ここで主人公は敵の仕掛けた罠に嵌り、物語が動くわけです。

さて「オメガマン」の方ですが……
静止画で分かりにくい(むしろ逆に分かりやすいかも)とは思いますが、よく目を凝らしてみてください。

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ここは、低く響くBGMも相まって、最初に気がついた時は、めっちゃ鳥肌立ちました。
巻き戻してよく見たら、少し揺れてたりするんですよね。
マネキンに化けて女の人が隠れてたわけです。

この「オメガマン」は、途中で「地球最後の男」というアイディアを捨ててしまっていたわけですが、
それは「アイ・アム・レジェンド」も同じですね。



申し訳ありませんが、明日は朝が早いので、今回はここまでにしておきます(´ヘ`;)


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↑何気にこのシーンでかなり泣いてしまったのは内緒です。U>ω<)ノ シッ!!です


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一つどうしても触れておきたいのは、
この映画の銃撃シーンは、見ているとFPSゲームの画面を見ているような錯覚に陥ります。
意図してそういう風に作っているのかは分かりませんが、
一人称視点の効果が発揮されて、かなり画面に没入してしまいます。
銃撃戦は、かなり出来がいいです。


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あと、見た人は分かると思いますが、このシーンかなり怖いですよね。
ビルの隙間から差し込む夕陽が、光に弱い怪物と主人公を隔てる、ただ一つの壁となっている。
だが日没が始まり、陽の傾きが変わって、光の筋が徐々に薄くなっていく……。
よくできたシーンだと思います。


この映画、評価は、☆大作☆と☆好物☆の間ですね。
俺は普通に楽しめたのですが、確実に一般ウケはしない映画です。

ですが、
同時期に上映された、
「エイリアンズvsプレデター2 レクイエム」よりは、
俺はこっちの方が断然好きですし、
多分、こっちをオススメできます。


ただ、どちらもラストが尻すぼみなのは全く一緒ですね。



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テーマ : 映画館で観た映画 - ジャンル : 映画

コメント

No title

前二作との比較、おもしろいですね。
続きを楽しみに待たせていただきます。

No title

ありがとうございます。
気分屋な上に飽きっぽいので、いつになるか分かりませんが、必ず書きますねv-10

No title

これは凄く面白かったです。劇場に見に行って正解だった映画でした!テレビの予告編の最後に見知らぬシーン(主人公がダークシーカー達に囲まれるシーン)がありましたけど、あれは別エンディングからの引用だったんですね。俺はハッピーエンドのエンディングよりバッドエンド(人類存亡の結果的にはどちらもハッピーエンドですが)の方が好きでしたー

No title

あれは別エンディングですね!
どちらが良いとも簡単には言えませんが、元々は、別エンディングを構想して作られていたみたいですね。
俺もこの映画は好きでした!
特に前半(犬が死ぬまでくらい)がツボです。
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