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ハプニング

ハプニング



「シックス・センス」「サイン」のM・ナイト・シャマラン監督最新作「ハプニング」は、ある日突然、アメリカ全域を襲う異常現象を描いた壮大なスケールのディザスター・サスペンス。

地球に一体何が起こっているのか?
地球規模の“異変”の第一の兆候は「言葉の錯乱」、
第二の兆候は「方向感覚の喪失」、
そして第三の兆候は「死」――。

いつもと同じように朝を迎えたセントラルパークに突然何者かの叫び声が響き、来園者たちは時が止まったかのように道に立ちつくす。やがて後ろ向きに歩き出し、バタバタと倒れ出す人々。
別の場所のある工事現場では、作業員たちがまるで糸の切れた操り人形のように、自らビルの屋上から転落していく。
それが前代未聞の大惨事の始まりだった…

ある日突然、アメリカ全土からミツバチが姿を消したのを皮切りに、街で人が次々と倒れていく異常現象が始まる。連絡も取れなくなり、情報はだんだん少なくなっていく。原因も分からないまま世界はパニック状態に陥り、“何か”に人々は追い詰められていく…。

シャマラン監督が、何かに追い詰められ、人類滅亡の危機から逃げ延びようとする家族を描くサスペンス。本作についてシャマラン監督は、R指定が付く可能性も恐れずに、自分が本当にやりたいことをとことんやったとコメントしている。主演は『ディパーテッド』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたマーク・ウォールバーグ。




M・ナイト・シャマランの最新作『ハプニング』です。

当然、ネタバレです。


それにしても、相変わらず、ジャンル分けの難しい映画を作られます。

この人は、もっと評価されて良いと思うんですがね。

たぶん、シックスセンスの第一印象が強すぎたため、
毎回、驚きのオチを期待してしまう観客が多いからでしょうね。

宣伝も、それをかなり煽ってますし。


ちょっと『ハプニング』から脱線しますが、

そもそも、シックスセンスにおいてあのオチは、そこまで重要なものではないでしょう。

あの人間ドラマ、演出の素晴らしさ。それが大事だと思います。

オチも伏線がしっかりあるので、ある程度予想できてしまうことがあっても、
それはそれで、ちゃんと感動が生まれますし。

最近の映画にありがちな、ただ唐突なだけの、まったく予想できないオチよりは好きですね。

そして、やっぱり、ブルース・ウイリスとハーレイ・ジョエル・オスメント、
ブルースと妻、ハーレイと母親、
というこの三つの人間関係を軸としたドラマは、本当に素晴らしかった。

例え、あのオチがなかったとしても、
俺の中で、この映画の評価はあまり変わらないと思います。

オチが全ての映画とは、かけ離れているからです。


母親が息子を心配し、悪夢にうなされているところに、
息子が訪れて宥めるシーンは、思わず涙しました。

そのシーンが、ラストの、ブルースと妻のシーンとも繋がっているように思えますし。


あと個人的に好きなのが、ブルースがハーレイの心を読むというゲームを持ちかけるシーン。

ハーレイと話をしようと考えたものですね。

ブルースがハーレイの内心について推理し、
当たればハーレイは一歩前進、外れれば一歩後進。
椅子に近づけば座ってブルースと話をし、扉に辿り着けば去ってもいい。

ここで、最初は結構当たるんですが、だんだん外れていく。

その時のハーレイの顔。ハーレイ目線で、遠ざかっていくブルースの姿。

あのシーンは秀逸だと思います。

「先生は僕を救えない」

その言葉が、重く観客にも突き刺さります。


だから、ラストの方で、
「手品ができるんでしょ」と必死に助けを求めるハーレイの姿に心打たれる。


ラストに連続して、上に述べた三つの人間関係が、すべて描かれていきます。

あの三つのシーンはどれも本当に素晴らしく、毎秒、泣いてました。


その後、監督は『アンブレイカブル』『サイン』『ヴィレッジ』『レディ・イン・ザ・ウォーター』
を撮りますが、どんどん知名度は下がっていってますね。

どれも良い作品だと思うのですが。

突拍子もない話ばかりですが、根本に描かれているのは、人間ドラマだと思います。

俺は『ヴィレッジ』が結構好きですね。

あれも、ホラーやミステリーみたいに宣伝されてましたが、全然違いましたし。


そろそろ、『ハプニング』に話を戻しましょうか。

ハプニング


予告を見た段階では、漫画『アライブ 最終進化的少年』が思い浮かびました。

蜂に襲われたりするのかな、とか思ってました。

なんか空とか見つめながら逃げてたし、窓とか閉めて立て篭もってたし。

↓予告編です↓





遠くからの悲鳴や、動きを止める人々の図は、見ていて寒気がしました。

主人公の授業風景。全米で消えた蜜蜂の謎について。

人間を自滅へ追い込む何か。風(空気?)を媒介にしているようだ。

主人公たちは必死に生き延びようとする。

やがて去っていく現象。

テレビでは、これは何かからの警告だったのではないか、と述べている。

ラストでは、ロシア?で再び風が巻き起こり、エンド。

ハプニング


怖いシーンが何箇所かありましたね。心理的にって意味ですが。

お婆ちゃんが、木の下に突っ立ってるシーンとか、窓から頭を突っ込んでくるシーンとか。


車を走らせつつ、空気が入り込まないよう、あちこちを塞ぐが、
車内の人間に次第に異常が現れ、一か所、空いている部分を見つける。
そして車が止まり、やがて──。

かなりショッキングです。

ハプニング


逃げていた人々が、急に立ち止まり、やがて命を絶っていくシーンは、ホント衝撃。

方法も、動物園でライオン(トラだったかな?)に食われたり、
芝刈り機みたいなのに轢かれたりと、散々。

撃たれた子たちは可哀そうでしたね。

ハプニング


全体的なトーンとして、どれかというと『サイン』に近いですが、
ショッキング度は、今までの作品の中では一番ですかね。

やってくれたね、シャマラン的な。

ストーリーもシンプルって言えばシンプルなので、
気軽に見てみても良いのではないでしょうか。



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